先週久々に映画を観ました。
まあ妻が録画していたWOWOWでやっていた映画ですが。
淵に立つ。2016年に上映された深田晃司監督の日本フランス合作の映画です。
内容的には極めて日本的な家族が一人の男の出現によって、じわじわと確実に壊れていくような内容です。ただ、その壊れ方は想像とは大分違います、きっと。
全編を通じてなんとも言えない陰鬱な空気感が漂い、何だか嫌な気分を味わい続ける2時間です。
ありきたりかも知れませんがキャストがいい。
浅野忠信の不気味な存在感、古舘寛治のどこか達観した、何考えてるか分からない雰囲気、そして個人的には妻役の筒井真理子!
前半のちょっと色気のある感じと後半の潔癖症で神経質なおばさんの感じ。確かに同じ人なんだけど醸し出している空気感があまりに違うのでビックリします。流石女優さん。
個人的にはかなり苦手な部類の映画です苦笑。私、やっぱりハッピーエンド好きなもんで、こういう救われない感じの映画はずしっときちゃうんです。でも一方でこういう映画の方が不思議な余韻と共に心に長く存在するのもまた事実です。
家族という関わり合いの深さと脆さ、信頼と背徳みたいな裏表の存在を際立たせる内容の映画でした。
ああ、喉が渇いた苦笑。